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“底抜けに陽気で過干渉な兄貴” デーブ大久保は誰にも理解されない?
2010年07月29日 (木) | 編集 |
                中村計 = 文 


今でも鮮明に覚えている。
デーブ大久保こと、大久保博元の第一印象だ。

私が記者1年目のときのことなので、もう十年以上も前の話になる。
大久保はそのとき、すでに現役を退き、解説業に就いていた。

 東京ドームの関係者食堂でのことだった。

トレーにその日の日替わりメニューを載せ、レジの前で並んでいると、
ちょうど真横にやってきた大久保が何事か話しかけてきたのだ。
まるで十年来の知り合いにでも話しかけるかのような親しさで。

 もちろん初対面だった。

話の内容はさっぱり覚えていないのだが、その飾らない人柄というか、
それなりの有名人でありながら
無防備過ぎるとも思える人柄に驚きもしたし、
少々、感激もしていた。

おそらく私と同じような経験をした人が
何百人といるのではないだろうか。

そのときの第一印象は、その後も変わらなかった。

取材で何度か世話になったことがあるのだが、イメージ通り、
常にサービス精神旺盛。
底抜けに陽気で、嫌悪感のようなものを抱いたことは
皆無といっていい。

だが、そんな極端に開放的な性向にブレーキが付いてないのでは?
そう危惧させる面も同時に持ち合わせていた。

~皆にかまって欲しい寂しがり屋こそ大久保ではないか?~

 今年の自主トレ中のことだ。

大久保は、ある選手が車で練習場に現れるなり、
ちょっとしたイタズラを始める。
まずはその選手の運動靴を車高のある四輪駆動車の屋根の中央
に放り投げる。
被害を受けたその選手が、苦笑しつつ、
その靴をやおら回収する。

するとその隙に今度は車のキーを強奪、
一瞬のうちにある場所に隠してしまった。
選手はキーを探すのは後回しにし、
再び苦笑いを浮かべながら、ひとまず練習に向かった。

大久保のその行為はややもすると執拗ささえ感じさせるものだったが、
選手の方は大久保の性質を十分に理解していたように思える。

 大久保の言い分はこうだった。

「ほら、あいつは寂しがり屋だからさ。
 かまってやらないとダメなんだよ」

わからないでもない。
でも、二人のやりとりを見ていて、それは逆なのではないか。
そんな風に感じたことも確かだった。
かまってほしいのは、大久保の方なのではないか、と。

その選手は、ある程度のキャリアを持ち、
鷹揚すぎるほどに鷹揚な選手だったからまだいい。
だが、万事この調子で接していたら、しかも、
それが毎日ともなると、中には煩わしいと感じる選手もいるだろうな、
という気がしたものだ。
私が目撃した選手のように、
それを受け流すだけの「適当さ」がない選手は特に。  


~デーブは貴重なキャラ。理解者さえそばにいれば……。~

だから先日、大久保が
「不適切な指導」があったということで二軍打撃コーチを解任された
という報道に接した時、
誤解を恐れずに言えば、合点がいかないこともなかった。

やれ新人選手に暴行を働いたとか、
やれ罰金制度が行きすぎていたとか言われているものの、
まだ詳細は明らかにされていない。
ただ思うのは、よくも悪くも大久保は選手に干渉し過ぎたのだろう
ということだ。
東京ドームで全く面識のない私に話しかけたような調子で。
はたまた、自主トレのとき、選手にちょっかいを出した調子で。

大久保は'08年に西武の一軍打撃コーチに就任するも、
シーズン終了後にプライベートな問題が発覚し、
わずか一年で退任。
だが監督の渡辺久信の強い要望もあり、今年、
二軍打撃コーチとして再び現場に復帰していた。
渡辺は、そんな大久保の過干渉な性質を
誰よりも好意的に解釈していたうちの一人だった。
だが、ファームにはそのような見方をする人は
圧倒的少数派だったのだろう。

あのキャラクターは貴重といえば貴重だった。
渡辺のような理解者がそばにいたらと思わないでもない。
ちょっと惜しいな。それが私のごく私的な感想である。


【筆者プロフィール 中村計氏】

1973年千葉県出身。
ノンフィクションライター。
某スポーツ紙を経て独立。
『Number』(文藝春秋)、『スポルティーバ』(集英社)などで執筆。
『甲子園が割れた日 松井秀喜の5連続敬遠の真実』(新潮社)で
第18回(2007年度)ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。
他に『佐賀北の夏』(ヴィレッジブックス)、
共著に『早実vs.駒大苫小牧』(朝日新書)などがある。
『雪合戦マガジン』の編集長も務める。
趣味は、落語鑑賞と、バイクと、競艇。

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コメント
この記事へのコメント
私も、大久保コーチ支持派かな?詳細の事実は不明ですが。今日、暴行の事実判明し、解雇というのも現代の社会では当然の事ですが。

解雇は当然の事かもしれないけど、大久保コーチ支持かな。

一つ注目は、菊池が被害者の一人に含まれていた事実。ドラフト前に私のブログで記事にしていますが、野球小僧・安倍さんとのインタビューで、ものすごく堅苦しさを感じたこと、読書のアピールが極端で違和感を感じた事、つまり大人とのコミュニケーションが下手な子だなと思ったものです。

私のドラフト候補の見方の一つに、口先が多い選手は外す事にしています。ジョークは必要ですが、余計な話は不要です。

当たり前のコミュニケーションが成立しなければ、勝負の世界で柔軟な対応が出来ません。瞬時の判断も、周囲の協力も得られない。

私の見方としては、大久保コーチとのコミュニケーションが成立しなかった事実の方に注目してしまいますね。



2010/07/29(Thu) 20:16 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さん、コメントいつもありがとうございます。

私も大久保コーチ支持派・・・かな。
コメントにもあるように、
今回被害者(?)とされている雄星選手、
言葉の使い方や行動など、
昨年までも高校生らしさがない・・・というか、
無理に大人になろう、
みんなの模範になろう、という堅苦しさが見受けられ、
本来の高校生らしさがないな、
と個人的には思いました。

本を1ヶ月数十冊読破している、と
特集記事などにありましたが、
等身大の自分というものを見失っているのでは?
と感じます。

いい子になろうとせずに、
ありのままの雄星投手を
前大久保コーチも望んでいたのでは
ないのでしょうか?
2010/07/30(Fri) 19:45 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
どの世界でもそうですが、人間は平等でペコペコ頭を下げる必要はありません。でも、一方で人生の先輩はあらゆる事を知り尽くしているはずで、理屈抜きに言われた通りした方がいい場合もあります。そこの選択が出来るかどかも分岐点です。先輩との上下関係は読書の知識以前に大切です。私に言わせれば、読書しても本質の理解能力がなければ無駄ですし、ある程度人生経験がないと読んでも理解できない分野もあります。

そういう機微に対応できず、一瞬の打者の狙いを読み取ったり、自分の体の自己管理は出来ないだろうなと思っています。

私が、ドラフト候補のインタビューやコメント、監督のコメントを読むとき注目しているのは、建前論、虚礼が含まれていたら、その候補をスルーします。本物は、やはり本物のコメントをしています。
虚飾の賛美には惑わされない事を私は注意しています。

雄星投手は、今まで厳しく叱られた事がないんでしょう。合宿に持ち込む私服がない時点で、親も周囲も甘いんだなと思いました。当たり前の準備が出来ない選手は、一流にはなれません。雄星投手が飛躍するかどうかは、技術よりも、それ以前の部分で変われるかどうかですね。私は、彼は頑固で中々課題の修正に苦しむと思います。苦しい状況で我慢が出来ないんでしょう。
2010/07/30(Fri) 21:30 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さんのコメントは胸に刺さりますv-356
まるで、うちの勇汰に助言して下さっているかのようで・・・v-356

一流と呼ばれるアスリートとは、
本質的な性格が基盤で、
その上に経験や学びが備わり得られる
一掴みの世界なのかもしれません。
己を先ず知ることが大切ですよね。

2010/08/03(Tue) 11:45 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
私のドラフト候補の見方は、プロの日本代表候補を基準にしているので、中学生で真面目に考えると、ちょっと厳しすぎると思いますよ。あんまりキチキチと考えなくてもいいのでは。
2010/08/23(Mon) 19:02 | URL  | 一花 #-[ 編集]
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