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「斎藤世代」だけじゃない!! ドラフトの目玉はPLの吉川大幾。
2010年06月24日 (木) | 編集 |
             氏原英明 = 文 

 スカウトの声が弾む。

噂の選手の姿を目の当たりにしたからだ。

「澤村はいいよぉ。この前、観てきたんだけど、157キロだよ。
 神宮最速だって。
 終盤でも150キロ出ているし、変化球も切れのある球を投げる。
 あの選手は本当にいい投手だ」

「斎藤? 大学生で神宮を満員にできる投手がどこにいる? 
 すごいことだよ。
 ダルビッシュのようになるというのは難しいかもしれないけど、
 彼の持っているものからすれば、
 ローテーションを守っていくだけの力はある。
 それに、集客力とかも考えたら…
 球団にもたらす影響は計り知れない。
 そういう面で選手を評価することも悪くない」

スカウトの多くが来たるべき、
「斎藤世代」のドラフトに大きな期待を寄せている。

 斎藤佑樹、大石達也、澤村拓一……。

来年の春に大学を卒業する「斎藤世代」には、
とにかく優れた投手が多い。

~”BIG3”の他にも逸材投手が揃う「斎藤世代」~

ご存じ早大の斎藤佑樹に大石達也、中央大の澤村を加えた3人は、
BIG3といっていい。
この他にも、斎藤、大石と同じ早大の福井優也は、
ストレートで最速152キロを記録している。
法政大の加賀美希昇(かがみ きしょう)は
恵まれた体格からの迫力満点の投球が特徴。
佛教大・大野雄大はプロからの需要が高い左腕にして速球派だ。
鹿児島工時代、斎藤とともに甲子園を沸かせた
榎下陽大(えのした ようだい/九州産業大)も、
着実に成長を遂げドラフト上位候補と噂されている。

中央球界だけでなく、全国へと目を向けると、
さらに多くの逸材投手が出てくるのだ。

斎藤、大石、澤村のトップクラスを指名重複して外れたとしても、
その保険となる投手も見劣りしない。
となれば、スカウトとしての仕事は容易いものになる。
声が弾むのも無理はないのだ。
「斎藤世代」という言葉に歩調を合わせて、大学生の、
しかも、投手を指名しておけば、スカウトの役割はそれで片が付く。

 しかし……。

この春から夏にかけて、大学野球だけでなく、
高校野球、そして、プロ野球を併せて観ていて、
ふと気付いたことがあった。

今年の新人にして、
さっそくプロでの活躍を見せる3人の選手を目の当たりにしたとき、
プロが求めているイマドキの人材の特徴が浮き出ていると気がついたのだ。 


~今のプロ野球には「右打ちの野手」が求められている~

その3人とは、長野久義(巨人)、荻野貴司(千葉ロッテ)、
藤川俊介(阪神)である。

長野は、一時期ほど好調ではないが、
巨人には欠かせない選手の一人となっている。
外野ならどこでも守れるユーティリティー性とすでに
2個の補殺を記録した肩、率より勝負強さで光るバッティングは
7本塁打を記録している。
昨日(6月22日)は3打点の活躍だった。

荻野は、現在は故障離脱中だが、
以前のコラムでも書いたように、シーズンの序盤戦を足で席巻した。
俊足を生かした守備や、
捕球から送球までのスピードで魅せるスローイングも、彼の持ち味だ。

藤川は守備固めの出場ばかりだが、
ザルのような阪神外野守備陣には貴重な存在だ。
外野はどこでも守れ、守備範囲も広い。
途中出場が多い中、補殺も1個記録している。
ルーキーイヤーにして、阪神守備陣の切り札的存在である。

3人に共通するのは「右打ちの野手」であるということだ。
昨年のドラフト直後のコラムでも書いたが、
今のプロ野球には右打ちの野手が求められている。

3人に実力があったのは紛れもない事実だが、
キャンプから一軍に入り、今の立場を確立できたのは、
そうしたコマ不足の状況があり、期待にしっかり応えたからだろう。

~2年生で中田翔やT-岡田と並ぶ記録を達成した吉川大幾~

 そこで、この秋のドラフトである。

まさしく人材は大学生を中心に「豊作」と言えるのだが、
右打者の需要が大きい中、
投手陣に逸材が多い「斎藤世代」という流れだけで、
ドラフトを片付けてしまっていいのだろうかとも思うのだ。
この春、長野や藤川の活躍を脳裏に浮かべながら、
高校生のあの男の姿を見て、改めてその想いを強くした。

 三拍子がそろうPL学園の遊撃手・吉川大幾の活躍である。

吉川は右打ちの野手であり、現在は遊撃手を守るが、
2年秋まではセンターを守っていた。
内・外野どこでも守れ、
バッティングにおいては、昨夏の大阪府大会で5本塁打を記録。
ちなみにこの記録は、中田翔(日ハム)、T-岡田(オリックス)
に並ぶ数字で、しかも、
彼らが記録したのが高校2年時で、
吉川も同じく2年で達成したという奇縁もある。
吉川は中田やT-岡田とは違う巧打者タイプだが、
175センチの身体でもボールを遠くに飛ばせるリストの強さに
スカウトも目を見張っている。

積極的に次の塁を狙う走塁面においても、
一塁到達が4秒台前半で駆け抜け、
エリート選手にありがちな手抜き走塁が見られない。
さらに、彼を推したいのは、その意識の高さである。
プロの世界で通用していくであろう期待を抱かさせる、
意志の強さが感じられるのだ。 


~プロでの失敗を想像できないポテンシャルと意識の高さ~  

 吉川がこんな話をしていた。

「自分は負けず嫌い。
 だから、プロの世界に早く行ってみたいという気持ちがあります。
 プロって、すごい技術のもった選手の集まりじゃないですか。
 そこに行けば負けたくないって思うから、
 自分自身が成長できると思う。
 同じポジションとか、同世代とかには、絶対、負けたくないですから。
 守備について、どこでも守れる選手になっていたい。
 新外国人とかが入団して来て、出られなくなるんではなく、
 吉川はどこでも守れるって 
 監督に信頼してもらえる選手になりたいんです」。

走・攻・守の高いポテンシャルと意識の高さは、
プロでの失敗を想像できない。
失敗例の少ないPL学園出身というのもいい。
どの面をとっても、吉川には「斎藤世代」に劣らぬ魅力があふれている。 


~荻野のサプライズ1位指名の再現はあるのか?~

昨年、雄星(西武)を指名するといわれた千葉ロッテが、
サプライズで荻野を1位指名したようなことが、
起きてもおかしくはない。
「斎藤世代」だからといって無視するにはもったいない逸材なのだ。
この春から夏にかけ、高校野球、大学野球、
プロ野球を見ながら、そう思わずにはいられなかった。

 ある在阪担当のスカウトがつぶやいていた。

「うちのチーム、外野手は足りているからいらんのよなぁ。
 でもなぁ…吉川、セカンドでけへんかなぁ」

高校生野手トップ評価の逸材・吉川は
「斎藤世代」に待ったを掛けることができるのだろうか。

彼を審判する最後の夏、
全国高校野球大阪大会は7月10日に幕を開ける。



【筆者プロフィール 氏原英明氏】

1977年ブラジル生まれ。
奈良大学を卒業後、地方新聞社でのアルバイト勤務を経て、
フリー活動を開始。
高校野球を中心に活動を続けるが、
野球を通じた人間性、人生観を伝え続け、
Numberのほかに野球専門誌で活躍。
WEBの世界でも「人間力×高校野球」(高校野球情報.com)
と題したコラムを連載している。

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コメント
この記事へのコメント
手前みそですが、私、昨年11月、今年のドラフトスタート時に一二三、澤村、大石、大野には目もくれず、高校生は、吉川一番、あと島袋、大学生は斎藤の3人を一番候補にリストアップしました。ドラフト雑誌、アマチュア雑誌は、当初高校生は一二三一色でしたね。野球小僧でも、一二三のフォームを完璧との評価でした。

因みに、大学生投手豊作と言われてますが、大半がプロでは5勝から10勝止まりとみました。エースになるのは、早大・斎藤だと思います。とにかくPLの吉川が素晴らしい。1位候補の大学生より、島袋、加藤、宮国、上田、又野、高野、有原らからエースが登場すると予想します。

来年は、東海大・菅野ではなく帝京・伊藤、慶應・谷田、武蔵大・永井、慶大・伊藤らから一番候補、多分、帝京・伊藤1本でいくつもりです。
2010/06/25(Fri) 20:59 | URL  | 一花 #-[ 編集]
あと前橋商の後藤外野手と花咲徳栄の佐藤遊撃手も高校からプロ入りしても、かなりやりそうだと予想してます。
2010/06/25(Fri) 21:12 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さん、お返事遅れて申し訳ありません。

いよいよ高校野球も予選が始まりましたね。
一花さんの情報を元に、
注目選手を中心に見ていきたいと思います。

いつも情報ありがとうございます。
2010/07/12(Mon) 13:34 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
夏の高校野球は、大好きです。予選では、1-0の試合は全て投手名をチェックして、次の試合ではどうだったか、をフォローしてます。

どうしても予選は、投手中心のチェックになります。

甲子園大会になると、テレビ観戦可能ですから、野手のドラフト候補は、甲子園大会出場選手中心のチェックになりがちですね。

2010/07/12(Mon) 20:08 | URL  | 一花 #-[ 編集]
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