日々様々なスポーツ界での出来事や、気になった記事を取り上げ考えていくブログです。
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
『第二章』へ 納得の復活弾
2008年09月04日 (木) | 編集 |
帰って来た手強い男。
左ひざ痛による2度のリハビリを乗り越えて、
先月19日に合流すると、
復帰3戦目にして本塁打を放った。
それも、ハラデーからだ。


2003年のサイヤング賞投手で、ブルージェイズの右腕。
球速は150㌔を越え、高速シンカーは一瞬甘いコースと
感じても、ボールゾーンへ遠ざかって落ちる。
今季もここまで14勝、防御率も2点台。
両リーグトップの8完投を誇る。
苦手な相手だ。


しかし、少しずつひびを入れた殻に、ぽっかり穴を
開けたかもしれない。
21日、敵地トロント。
ヤンキースは13点差の完敗ムードとはいえ、
個人的には絶対攻略したい7回一死一、三塁の第3打席。
『三振かダブルプレーを取りたいところ。
 シンカーの確立が高い』―。
狙いを絞った。
ひっかけたゴロにならぬよう、外へ沈んで行く軌道を頭に描く。
ボールを長く見て、逆方向へ強く打ち返す―。
これまでのハラデー対策をより強く意識した。

3球で窮地に立った。
内に入るカットボール2球にカーブが1球。
つまりは狙いが外れた。
追い込まれ、対応の幅を広げるため、シンカーへの強い意識は薄めた。
そうしてボール、ファウル、ファウルと粘る。


今度は相手が考えた。
『これまでシンカーを投げ過ぎていた。
 内に食い込むボールの方がいい』―。
投げ過ぎ、とは負の記憶だろう。
6月3日、前回の対戦で松井はシンカーを狙い打ち、
左へ2安打している。
勝負の7球目は内角へのカットボール。
外に逃げる軌道への意識を薄めていた背番号55は、
自然な反応で体をくるりと回す。
右翼へ3ランが飛び出した。


対戦打率は2割そこそこ。
一昨年にはボールが遠ざかる前にさばくため、
打席で投手寄りに出ることも試みた。
今季は相手が動き、その試みを打ち砕いた。
単打2本でまいた種を咲かせた格好の一発長打に、
少しだけ胸を張る。
『シンカーかカットボールか。
 どっちを狙ってるんだと、相手が考えることになるかもしれないね』―。
試合に勝って局面で敗れたハラデーは逆に、
『少し違う攻めをしようとおもったんだ』と悔いを残した様子。
さらに考えさせられるかもしれない。


難敵への挑戦から対決へ。
第2章の始まりを予感させる一発は、自分と首脳陣を
納得させる復活弾でもある。

『本当にうまく打ったし、いいきっかけになるよね』―。
2ヶ月のブランク明け。
ひざへの不安が消えない一方で、
明るい笑顔に安堵に似た思いを漂わせた。


打撃はさびついていない。
2日後には、恩師、長嶋茂雄に並ぶ
日米通算444号を打って見せた。  


                   読売新聞 『松井秀喜 ’08』より
                               小金沢 智氏
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック