日々様々なスポーツ界での出来事や、気になった記事を取り上げ考えていくブログです。
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
出会いは明日への力なり 新しき姿に笑顔と誇り(1)
2007年07月22日 (日) | 編集 |
 2年前の春、新天地に来て誓った。
 東邦の38年間は全て捨て去ろう、と。
 名将がいかに固い決意を持って挑んできたかは、
 あの甲子園で勝利するごとに飛び出した。
 たくさんの喜びの言葉を聞けばよく分かる。
 センバツ・希望枠で準優勝。
 かつて鬼の阪口と呼ばれてきた監督が、
 『ここに来て本当に良かった』―。
 そう、しみじみ言った。
  


 63歳になったばかりの監督を、平成生まれの選手達が
 真剣な眼差しで見つめている。
 監督はそんな彼らの目を一人ももらさず見返して
 熱き言葉を力を込めてかけていく。
  
 『こんな練習は全国でも珍しいんじゃないかな。
  誰一人遊ばない、魂の入った練習を毎日やっているから。
  確かに東邦のときも日本一の練習と言われたけど、
  それとはまた違う、厳しさの中にも落ち着きが
  あるんです。東邦では一度も味わったことのない
  練習が出来ていますね』―。
  


 練習前の恒例15分間のセレモニーは、監督の言葉に続いて  
 “(山本五十六の)男の修行”、“阪口慶三のグラウンドに
 おける心得”、“勝利の絶対条件”を選手全員で唱え、
 最後に高歌で締めくくられる。
  
 この春のセンバツに希望枠で出場し、あっぱれな準優勝を
 勝ち取った大垣日大だが、そんな栄光に酔いしれる余韻は
 微塵(みじん)もない。
 私語は一切なく、ぴりっと張り詰めた空気が、広いグラウンド
 を見事なまでに支配している。
  


 『自分を見失わず、今何をしたらいいのかを各人が
  しっかりと理解している。これだけの集中力を持った
  練習は他にない。だから、見に来られた方々がみんな
  感動して帰ります。だって甲子園で2番だもの、
  1番じゃないんだ、誰も納得はしていない。
  準優勝はいいんですよ、悪いことはない。
  5試合も戦えて、喜びと満足度は試合後にはありました。
  でも大垣に帰ってからは、そんなものみんな消えた。
  目指すは日本一のみ。
  勉強もそうだけど、2番にはなれても1番になるのは
  本当に難しい。それを子供達が冷静に受け止め、
  練習に臨む姿はとても素晴らしいね』―。
  


 だから阪口監督は練習が終わると思わず言いたく
 なってしまうのだという。
  
 “今日も感動をありがとう。心からありがとう”―。  
 鬼と呼ばれた阪口監督が、何のてらいもなく そう口にする。
 言わずにはいられない、それほど全てが理想の
 野球なのだと、きっぱり。
  


 『夢中になってやってくれる。
  甲子園でも子供達がいい笑顔を見せたけれど、みんな
  目がものすごくきれいです。
笑顔は心に余裕を作り
  そして知恵を生む。
そしてうちの生徒はね、
  野球だけじゃないんだ。ボクは本当に驚いた。
  勉強だって深夜、または早朝に一生懸命やっている。
  そこまでしなくてもと思わず言いたくなるくらい。
  たいしたものですよ』―。
  


 選手を手放しで褒め称えるなど、東邦時代を知る人々に
 とっては目を丸くするような、信じがたい出来事に
 違いない。センバツ大会中も、ベンチでは体をいっぱいに
 使ってリアクション。笑みを絶やさず、バントなどの
 失敗にも苦言のひとつすら無かった。
  
 逆にあったのは、その選手に向かって『笑え』のサイン。  
 試合後のお立ち台でも喜びを素直に爆発させ、
 指導者として全く新しい顔を披露した。
 ついた名称は、“仏の阪口、ニュー阪口”。
  


 『試合後、宿舎に戻った時、勝った喜びを子供達に
  ちゃんと伝えたいと思ってね。
  そこで僕なりに考えて、夕食の際、プーンと飛行機の
  格好をして食堂に入っていった。キャッキャとサルの
  物まねもしたな。部屋はそれまでシーンとしていたんだが
  いきなり大笑い。みんな腹抱えて笑ったよ。
  そして彼らの前に立ったとき、今度は大粒の涙を流した。
  だって、本気で嬉しいんだから泣けるよね。
  最後にはエイエイ、オーと勝ちどきさ。
  ヨッシャーとなって、あとはもうみんなバリバリ飯を
  食った。嬉しいからドンドン食える。
  
  こういうことが40代、50代ではできなんだ。
  どうしても先生、監督、威厳ある男、というのが邪魔して
  しまい、言動に出せなかった。所が、60歳を過ぎれば
  もうおじいちゃん、何でも出来ちゃう。
  自分でも驚くくらい変わりました』―。
  


 阪口監督自身、まさか還暦を境にここまで自分が変わるとは
 考えもしなかった。
  
 2005年春、38年間勤めた東邦を定年退職して、
 岐阜・大垣へ。
 監督勇退を表明した後、大垣日大を新天地に選んだのは、
 45校ものオファーのうち最初に声をかけてくれた
 学校だったから。
 他の44校の話は一切聞かず、大垣日大の諸先生に会って
 ここならばと迷い無く決めた。
   

 
 『条件を見比べて、なんて性に合わない。給料のことも
  聞かず、野球部の状態も調べなかった。
  ただ、行ってみて驚いてしまったんだな。
  東邦と比べるつもりは無かったが、あまりにもレベルに
  差があったから。何から手をつけていいか分からない。
  たがのゆるんだのは、なかなか直らんで、最初のうちは
  やればやるほど子供が逃げて行ってしまったね』―。
  


 阪口の名が死ぬな、と思わずにはいられなかった。
 過去の手腕が評価されてここに来たのではなかったのか、
 と。でも、半年ほどして考え直したという。

 『グラウンドでは阪口の名は捨てよう。1回戦ボーイ、
  田舎の阪口。マイナスからのスタートを覚悟しました。
  東邦の38年間を全て消さなければこのチームは
  立ち直れない。
  とにかく全てに一生懸命にならねばいかん。

  それにはまず、野球の技術以前に人間力を付けること。
  感謝の心、誠実、思いやり、礼儀、言葉遣い、服装など。

  早く僕の野球を理解してもらいたかったから、
  ミーティングや個人面談などを通して、
  とにかくたくさんの話をしていきました』―。

 かける言葉が変わっていった。
 懸命な姿には、『そうだ、気持ちの入ったいいプレーだ』
 そして続けて、『ただ、○○をもう少し意識して
 直していこう、ほんの少しでいいんだからな』などと、
 具体的な指示を励ましを添えながら出していく。
  
 やがて、下手をすれば、おざなりになりがちな選手の返事
 にも、自然に前向きな気持ちが生まれていった。
  

 『悪い部分に子供は絶対気付いてる。私にも娘がいて経験が
  あるが、何枚かのテストを親に見せる時、いい点数の方を
  上にして、悪いのを下にするのが子供。これに対して親は
  上の1、2枚だけを見て下は見ない。
  見て見ぬふりをするんです。
  そうか、できなかった所は、時間を作って勉強して
  いこうかなと、それくらいにして逃してやる。
  これが子育てですよ。
  今の親は、1から10まであれこれ言うから子供は
  聞くことさえイヤになってしまう。そういうコツが
  分かって子育てをすると、子供は逆に親に対して
  感謝の気持ちを持つようになる。
  信頼感も生まれるし、上手に伸びていくんです』―。
  


 センバツ決勝戦で思いがけず出てしまったエラーに対しても
 監督は一切触れていない。
 まだまだ未完成なのだから当たり前。
 だからもっともっと練習をしていこう。
 鬼の阪口ではなくなったが、無言ゆえの強いメッセージは、
 日々確かに選手達に伝わっている。
  


 とはいえ、褒めて褒めて褒めまくるばかりの指導ではない。
 褒めて育てよとは昨今よく言うが、そこに威厳があってこそ
 意味がある。
  
 『気の抜けたプレーをしようものなら、今のプレーはダメだ!
  と厳しく言います。でもすぐ後に、そうそう、それで
  いいんだ。それならエラーしないな、学習能力ありだ、と。
  褒めて褒めての中に、こうやって1つトーンの違う
  言葉も必要。その方がより心に響きます。
  指導者には特に必要なことだと思いますね』―。
  


 選手達が監督のことを、すげーっ、すげーっと言っている。
 豊富な知識と経験談。その全てを機会あるごとに
 伝えながら、思うことはただひとつ。
  
 『子供らを幸せにせんといかんから』―。  
 大垣日大に赴任してきたとき、学校側からの
 “3,4年で甲子園”という希望に対し、阪口監督は
 『いや、2年で行く!』と断言した。
 戦力が充実していたからとか、何か決め手があった
 わけでは決してない。
 『3年も待てない、自分の気力が持たないと言ったんです。
  やるならとことん。生活全てを野球に絡め、集中して
  計画的に進めていった。
  それに、2年で行くと公言してしまえば、もうやるしかない、
  逃げられないでしょう。
  これが僕の生き方です。だからセンバツから戻った後に
  夏はもらいます、と。
  言っちゃえば燃えざるを得ない。本当に真剣勝負。
  だから体もよく動くんだな(笑)』―。


                    (続く)
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
昨日、今日「L杯予選」があり、無事リーグ1位通過し、8月4・5日に行われる決勝リーグに名乗りを挙げました。  勇汰は打撃好調(?!)、タイムリーなども打ち、4番としてチームに貢献できました。  (2回戦 2打数2安打、?打点1エラー、全打席出塁。 3回戦3打数2安打、1打点)
   今回は前回「H杯」に出場し優勝したチームは参加しておらず、我がチームは優勝v-20を目指しております!!  市営球場で行われるので楽しみです。  夏休みに入り、夜も多少遅くまでのバッティング練習も出来るので、竹バットを使ってスイングの調整などを中心にトレーニングしていきます。  勇汰は“夏男”で調子が上向きですv-162  6年生らの今シーズン初の優勝v-219を目指して、勇汰には貢献してもらいたいものです!!  

2007/07/22(Sun) 17:44 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
kuni28さん こんにちわ!勇汰君がんばってますね!1位通過とは凄いです。優勝めざして頑張ってください!!
2007/07/24(Tue) 16:29 | URL  | daiya #-[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック