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引退後の就活が心配でしょうがない!?不況下におけるプロ野球選手の不安
2011年02月08日 (火) | 編集 |
            田口元義 = 文 

 一般社会の若者同様、プロ野球選手も「将来が不安」。

先日、日本野球機構(NPB)が「引退後に関する意識調査」の
結果を発表した。
アンケートは昨秋、宮崎のフェニックスリーグに出場した
約250名の若手プロ選手を対象に実施。
実に7割を超える選手が、
「引退後の生活に不安を感じている」と回答した。

'05年のドラフトから導入された育成枠制度により、
プロ入りの門戸は広がり、
多くの若手にチャンスが与えられるようになった。
その反面、2~3年でクビになるケースも増えてきている。

このアンケートでは、セカンドキャリアとして希望する職業で
最も多かったのが、「高校野球の指導者」だった。

 だが、理想だけでなれるものではない。

~あまりに困難な「高校野球の指導者」への道~

早鞆高校(山口)で監督を務める元ダイエーの大越基氏は、
引退後、貯金のほとんどを学費や教員免許を
取得するまでの生活費に充てるなど苦労を重ねた。

'09年に西武を戦力外になった三浦貴氏も、
現在は高校野球の監督を目指し大学の夜間に通っているが、
昼間は一般企業で働いているため休む暇などないという。

何より、高校野球指導者になるためには
大半の野球選手が苦手としているであろう勉強に励まなければならないし、
その期間の生活苦は先の2人のエピソードが物語る通りである。

一般企業への就職を希望している選手も多いそうだが、
これにしても安易にとらえると痛い目に合う。

 
'00年代初めに巨人でローテーションを務めていたある選手は、
引退後、野球界に残ることが無理だと悟り、
一般企業への就職に切り替え何社か面接を受けた。
そこで言われたのは金銭面でのことだった。
彼は現役時代、最高で年間1億円近く稼いだ経験もあった。

「うちは年に3、400万円しか払えないけど、と言われたんです。
 自分も早く職に就きたいから『いくらでも構いません』
 と答えたんですが……。
 結局、それが断り文句だったんでしょうね。
 企業側として自分に社会人としての経験がないことを知っていますから、
 やっぱり採りづらかったんでしょう」

その後、彼は幸運にも在京球団の職員として
再スタートを切ることができたが、
本人は「運がよかっただけです」と言う。

~野球との縁を切って社会人として自立を目指した人も~

引退直後に、そのような現実を元プロの先輩から聞かされた選手OBがいた。
彼は、あえて知人に頼らず求人雑誌で見つけた企業に応募し、
晴れて営業職に就くことができた。
現役時代は、20代で1000万円以上を稼いでいた選手である。

「野球関係の方には頼りたくなかったんですよ。
 これからの人生を社会人として生きていくためには
 自立しないといけませんから。
 会社の面接では驚かれましたよ。
 『なんで一般応募なんですか?』と(笑)。
 でも、そのほうが『それほどうちの会社に入りたかったんだ』
 と誠意が伝わると思って」

~スター選手でも先行きは不透明──解説者、評論家という仕事~

一般企業以上に、野球関係の仕事に就くとなると現実的にはかなり厳しい。
解説者や評論家は定年がないため年配のOBが多く、競争率も高い。
仮に携わることができたとしても、
安定した収入を得られる人間は少ない。

20年以上の現役生活で十分な実績を作り、
今年から評論家として再スタートをきることができたOBですら、
「野球をやっていたほうがある意味では楽だったかもしれません」
と不安をにじませていた。

「2月からキャンプが始まりますが、
 交通費、宿泊費など費用はすべて自腹なんですよ。
 引退してからラジオや雑誌の仕事もいただいていますが、
 フリーで働いている方に1回の仕事で貰えるお金を聞くとびっくりします」

だからこそ、日頃の営業活動が必要だ。
現役時代は日本一に貢献し、
今はプロ野球中継などで解説を務める在京球団のOBは危機感を口にしていた。

「どこも不景気ですから。
 今は地方のゲームだと交通費が出ませんので
 仕事が回ってこないんですよ。
 だから、自腹でもキャンプは全球団を回って情報を得たり、
 野球関係者やメディアの方たちと交流を深めておく。
 そうすれば、『この仕事をお願いしよう』
 と声をかけていただける回数も増えるんで」

このように、現役時代に実績を残した者ですら安穏としていられないのだ。

~巨人が現役選手向けに開いた「マネープラン講座」~

昨年から巨人は、球界初の試みとして都市銀行の職員を講師に招き、
今後の人生でどのくらいのお金が必要なのかを選手に理解させる
「マネープラン講座」を実施している。

金銭感覚が希薄と言われるプロ野球選手にとって、
このような対策は非常にいい。
しかし、これはあくまで将来的に役立つ知識であり、
固執しろというものではない。

引退後の保障がないプロ野球選手にとって
「先行きが不安だ」という気持ちは分かる。
けれども、今回の意識調査の結果を見て率直に感じたのは
「あまりにも夢がなさすぎる」ということだ。
プロで成功するために入ったのではなく、
むしろ入るのが目的だった、とすら感じさせてしまう。

だが、巨人やアンケートを実施したNPBのように、
選手のセカンドキャリアへの意識を高めさせようと
動き出す流れがあるのも事実。

例えば、引退後の再就職先の窓口拡大など、
選手と組織の意識のバランスが保てるような
確固たるシステム作りが球界全体で行われていくのであれば、
選手の気苦労も軽減されるはずだ。
そういう未来が拓けるのであれば、現役時代は野球だけに打ち込める。

そのための今回の意識調査だとすれば、
意味があるものだったと言えるだろう。  


【筆者プロフィール 田口元義氏】

1977年福島県生まれ。元高校球児(3年間補欠)。
ライフスタイル誌の編集を経て2003年にフリーとなる。
Numberほか雑誌を中心に活動。
試合やインタビューを通じてアスリートの魂(ソウル)を
感じられる瞬間がたまらない。
共著に「戦力外通告 プロ野球をクビになった男たち」、
同「諦めない男たち」などがある。

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コメント
この記事へのコメント
私は、こんな記事の意見には大反対です。巨人が実施しているというマネープラン講座もくだらないと思います。

考えが古いかもしれませんが、お金に不安のない選手は大成しないと思います。プロは、会社員ではないです。
社会の常識を教えるのも大切ですが、貯金に走ったプロに困難に耐え抜く気力が続くでしょうか。

私の祖母は、母に「子供に貯金を残すな」と叱ったそうです。
何を残すのか。それを見失いお金ばかりの平均点のプロでは、魅力は失せると思いますね。
故障を恐れた練習やプレーも増えるのではないでしょうか。
2011/02/08(Tue) 20:39 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さんの見解は“ごもっとも”!!
と頷かされました。

“魅せる野球”をいかに続けるか、
個々の努力の成果が結果に繋がるわけで、
その時を懸命に直向きに純粋に
野球ができる環境下に置かれている選手に
『引退後』を考えながらプレーをしてほしくないです。

やるならとことんやる!!

後悔しない選手生命をおくって欲しいですし、
それにプロになれない人の方が多いわけですし。

『完全燃焼した』と思った時に、
また新たな人生設計を立て直すべきだと思います。

第三者的な答えで無責任な考えかもしれませんが・・・

この記事を載せたのは、
息子へ現実を知って欲しい、という事実を伝える
親の想いからで、
実際そうなんだ・・・と私も読んでいて
現実に引き戻された感じがあったので。

“夢”を追う息子に“水を差す”ようなことも
したくないのですが。

今は純粋に野球を楽しんでいるようです・・・。
2011/02/09(Wed) 14:51 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
野球でプロで成功しようと、大成出来なくて、アマチュア止まりでも、中身が大切で、礼儀と人間関係と自立があれば、いいと思いますけどね。

本人が、しっかりしていれば、それだけです。
他人様は、きちんと見てます。

しかっりしていれば、仕事の声もかかるものです。

ただし、天才肌は困ります。野球以外はダメです。

また、天才でもないのに、野球が少しうまいだけで、社会の常識についていけないのも・・・

結局、全て、何が起きても乗り越えるかどうか

だけで、球団が教育すべきものでもないです。

巨人は、おそらく清武代表の発想でしょうが、優秀なサラリーマンの発想にすぎないということです。
2011/02/09(Wed) 22:23 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さんのコメント、いつも勉強させられます。
ありがとうございます。

今日載せた沢村投手の記事、
『大学で4年やってプロに行けなければ、
 野球はやめる』と親に宣言した大きな決意―
とことん自分を追い込んで明日はない、と
自分を鼓舞し奮起させる根性があれば、
強くなれるし、結果も自ずと出ると思います。
うちの勇汰にはまだ、ここまでの根性はなく・・・v-292
2011/02/11(Fri) 11:21 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
結局、野球が本当に好きかどうかも、あるんでしょうね。根性だけでは。ヤクルトの宮本も言っているように、皆猛練習をするし才能もあるので、更に上をいく何をするか、難しいですね。プロが全てではなく、やっぱり中身なのではないでしょうか。礼儀、自立、努力、工夫、チームワークなどを本当に身に付けられたらいいのでは。
2011/02/12(Sat) 23:11 | URL  | 一花 #-[ 編集]
一花さん、アドバイスありがとうございます!
息子にも肝に銘じて欲しいと思います。
『礼儀、自立、努力、工夫、チームワーク』
とても大切なことですよね!!
2011/02/15(Tue) 15:59 | URL  | kuni28 #-[ 編集]
野球選手の監督も就職斡旋をさせたほうがいい。監督も選手を鍛えるばかりではなく、選手の引退後の人生も考えたほうがいい。選手も見込みがないなら早く引退させ、就職斡旋をさせるべき。20代後半で引退するのが殆どだから、20代後半が就職斡旋に割り当てればいい
2011/05/06(Fri) 08:40 | URL  | あ #-[ 編集]
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