息子と共に甲子園を夢見る野球大好き一家です! プロ野球・甲子園はたまた大学野球などの日々気になる記事を取り上げて、野球界を盛り上げていきます! 
『負けたら終わり』 とらわれ過ぎ
2008年07月03日 (木) | 編集 |
読売新聞 『アングル』より。


― 加藤智大容疑者(25)はなぜ犯行現場に秋葉原を
選んだのだろう。
秋葉原はインターネットの掲示板のような街だ。
ゲーム、フィギュア、パソコンなどの様々な分野の
スレッド(掲示板)に様々な立場の人間が書き込むのと同じように
色々な趣味の人が各地から集まってくる空間だ。
携帯サイトへの書き込みから想像すると、彼は孤独で、
誰かとつながりたかったのだろう。
  
秋葉原も携帯サイトも、遠い所にいても興味が同じなら
つながることができる世界。
どちらも彼の理想郷だったのではないか。
  


私が秋葉原に行くようになったのは中学生の頃。
音楽を聴くカセットの生テープを買いに月に2回は
通ったものだ。
かれこれ30年以上たち、その間、家電の街からパソコンの街へ、
さらにパソコンのソフトやゲーム、漫画などに主役は移ったが、
今も全て混在するのが秋葉原の良さ。
しかし、街の変化につれ、集う人は互いに無関心になった気がする。
最近、茨城県土浦市の連続殺人事件など、
凶行に走った若者が秋葉原に執着していたと
報じられることが多いが、
その無関心や孤独を秋葉原なら受け入れてくれると
思ったのではないか。

 

― なぜ自分の『理想郷』で犯罪を犯したのだろう。
秋葉原を歩くほかの人は楽しそうで、自分だけが苦しい環境に
あると思い込む、いわば近親憎悪のような感情なのかもしれない。
同じような境遇の人は大勢いる中、
彼だけが一線を越えてしまったのは、
  
『一度負けたらおしまい』という思いに
とらわれ過ぎていたからでは。
  

こうした風潮は広がっている。
親が『再チャレンジは無理』と思っているから
子どものお受験にやたらと力を入れ、
教師や官僚も失敗を恐れ何事も無難に過ごそうとする。
  
失敗しても這い上がれる『柔らかな粘り』のようなものを
子ども達が学べる環境を作るべきだ。
  


                         作家 石田衣良さん(48)

掲示板でイメージ具体化
2008年07月03日 (木) | 編集 |
昨日に引き続き、読売新聞『アングル』より。



― 加藤智大容疑者(25)が携帯サイトの掲示板に
書き込んだ内容が注目されている。
誰かに読んでほしいという気持ちもあると思うが、
基本的には自分に言い聞かせ、行動を起こす手段だったと思う。
言葉にすることでイメージは具体化する。  
もし掲示板がなければ、社会に対する漠然とした不満を抱え
続けるだけで、行動には移せなかったかもしれない。
  


― 『不細工』『彼女ができない』などと
自虐的な書き込みが目立つ。
恵まれない状況を他人のせいにしているだけだろう。
『不細工』と繰り返すことで、『私を産んだ親が悪い』と
  
責任転嫁している。  
『書き込みを見て犯行を止めてほしかった』
とも供述しているようだが、裏を返せば
  
『止められなかった社会が悪い』と主張しているように思う。  


― 1日200回以上書き込むこともあったようだ。
身近な出来事を実況中継するかのように書き込みを繰り返す、
いわゆるリアルタイムブロガーだ。
メールのやりとりには相手が必要だが、
掲示板なら友人がいなくても書き込める。
  
10〜20の掲示板に登録し、
誰かに嫌な書き込みをされるとすぐ別の掲示板に移る人も多い。
そこにあるのは、
  
『いつでもリセットできる人間関係』だ。  


― 事件後もネットで犯行予告をして逮捕される若者が
後を絶たない。
グリコ・森永事件など、類似の犯行予告が出されることはあったが、
手紙などの投函先は警察や一部マスコミなどに限定されていた。
ネットなら、自分の書いたことをそのまま見てもらえるので、
ネット仲間の反応を楽しもうと気軽に予告してしまうのではないか。
数多い書き込みの中で、自分だけが特定されるとは
思っていないのかもしれない。


                         大学教授 加藤主税さん(61)