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1億ドル男の重圧
2007年11月04日 (日) | 編集 |
 レッドソックスの3年ぶり7度目のワールドシリーズ制覇に
 貢献した松坂大輔投手(27)のメジャー1年目が終わった。
 結果を見れば『最高』のルーキーシーズン。
 しかし、世界一パレードで見せた笑顔の影には、
 数々の苦悩があった。

 『今季』を松坂が初めて明かす“本音”とともに振り返る
 サンケイスポーツで3回連載。
 『松坂大輔 夢の途中』より。
 
 敵は打者だけではなかった―。


≪金の質問攻めに≫

 昨年12月18日、成田空港の到着ロビー特別室には、
 入りきれないほどの報道陣が詰め掛けた。
 『小学校の卒業式で「100億円プレーヤーになる」
 と言ったのを思い出しました』―。

 ボストンでの入団会見を終えて帰国した松坂は、
 満面の笑みを浮べた。

 落札額5111万1111ドル11セントと、
 6年契約の年俸総額5200万ドルを合わせ、
 レッドソックスは松坂に1億ドル以上を投資した。
 突然の“100億円プレーヤー”誕生に日本は大騒ぎ。
 松坂も、これから訪れる重圧に苦しめられることなど、
 考えてもいなかった。
  

 春季キャンプ以降、常に『1億ドル男』の形容詞が
 ついて回った。
 キャンプ、オープン戦では米メディアから同じ質問を浴びた。
 その度に『お金の大小で野球をするわけではない。
 責任は感じますが、重圧はありません』―。
 こう繰り返していた。
  
 前半戦こそ10勝6敗、防御率3.84だったが、
 後半戦は中4日が続く初体験の過密ローテの影響もあり、
 5勝6敗で防御率5.19。
 地元メディアはこんな見出しをつけた。
 『この男に1億ドルの価値はあるのか?』―。  


≪家族で苦しんだ≫
 この頃から松坂は地元紙を開かなくなった。
 ナイター後の深夜の移動便では、疲れているのに眠れない。  
 日本であれほど楽しみにしていたインターネットの
 利用頻度も減った。
 見たくない記事が目に飛び込んでくるからだ。
 敵は打者だけではなかった。 
 『全てに苦しくて悩んでいたと感じた1年でした』―。
 夫人の倫世さん(32)は振り返る。
 父・論さん(54)も
 『苦しんでいたのが伝わった。
  私は西武1年目以来の胃潰瘍になりました』と語った。
  
 家族にも“1億ドルの重圧”がかかっていた。
 それでも2人は口を揃えた。
 『(夫は)(息子は)弱音は吐かなかった』―。

 怪物は耐えた。
 浮上のきっかけを模索した。
 日本で不変だった登板日の調整法は頻繁に変わった。
 投手は原則禁止のティー打撃をこっそり行ったこともある。
  


≪耐えて・・・手探り≫  

 『ボクは何と言われようといいんです。
  ただ、周りの人をひと安心させることができたから・・・』―。
 最終的に日本人の新人投手最多の15勝を挙げた。
 メジャーで一流投手といわれる200投球回、
 200奪三振の“ダブル200”も達成。
 ポストシーズンでは、『第3の先発投手』の役割を
 十分に果たした。


≪来季も続く重圧≫  

 『重圧があっても、それが苦しさにつながるわけではない。
  楽しんでやりたい』―。
 ようやく、1億ドルの重圧から開放された。

 しかし、それもオフの間だけ。
 世界一も関係なし。
 来季、怪物は再び『1億ドルの男』のプレッシャーと戦う。

  
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