日々様々なスポーツ界での出来事や、気になった記事を取り上げ考えていくブログです。
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意識的に困難に立ち向かうイチロー
2010年12月31日 (金) | 編集 |
NHKのBS放送で、マリナーズのイチローが興味深いことを
言っていた。


『結果は困難を伴って出すべきものだ』―。  


多くの人々が、何かをやろうとしたとき
『自分のベストを尽くせば、結果はついてくる』と
考えるはずだ。

そう考える理由は、まず結果を意識しすぎないため。
結果の意識が強すぎると、
それが自分のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがある。
  
それを避けるためには無心で、できることに集中すべきだ、
という考えだ。


それとともに、こういうネガティブな考えもある。
結果が出なかったとき、
『自分はやることをやったのだから』
と納得する道具としての言葉だ。

その発想を、イチローは問題視するわけだ。
だから、結果とは意識的に困難に立ち向かい、
それを乗り越えてこそ得られるものだ、と語ったのだ。


実は、同じような考えをしているのが、来季からアスレチックで
プレーする松井秀喜だ。

『野球選手は結果でしか評価されない。
 打席で打てたか打てなかったか。
 それが全てです』―。

2010年のシーズンは、松井にとっては不満に満ちたシーズンだった。
開幕直後から不振に陥り、チームも優勝争いから
脱落していった。

『一瞬、このまま引退すると言い出すのではないかと
 思ったときもあった』―。
こう6月のどん底を振り返ったのは、
ヤンキース時代から苦楽を共にしてきた
広岡勲広報だった。

『彼はそういう意味ではシビア。
 ダメならダメと自分自身で言い訳を封じ込める部分がある』―。

常に常識的に自分を追い込み、瀬戸際で戦う。
そういう困難を乗り越えることによってでしか、
本当の結果は得られない―。
それがイチローと松井という二人のメジャーリーガーに共通する
心構えということだ。


アスレチックで迎える松井の2011年は、
『後がない』年となる。


『困難を乗り越えて』松井が結果を手にできるかどうか。

イチローの言葉が、妙に意味深く思えてきた。


       サンケイスポーツ 『球界インサイドリポート』より
                          鷲田康氏

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オリックスの指名に天才打者イチローは戸惑った
2010年11月08日 (月) | 編集 |
あの時、当たりクジが別の封筒に入っていたら、
プロ野球の歴史は変わっていたかもしれない。
1991年のドラフト当時、愛工大名電高監督として
鈴木一朗を指導していた中村豪氏が、入団を希望しながら
中日に指名されなかった失意の天才の姿を回想する。
「ブレーブス」から「ブルーウェーブ」へ。
1991年、オリックスが愛称を変更し、再出発をはかった年のドラフト会議。
オリックスが4位で指名したのが、
愛工大名電高の無名の投手兼外野手、鈴木一朗だった。
そう、現在のイチローである。


愛工大名電高では、春夏合計5回、甲子園に導く。
中村豪氏は、豊田大谷高を経て、現在は吉良高野球部アドバイザー。

「指名を受けたとき、彼は授業を受けてました。
それでコーチがオリックスから指名されたと伝えると、
ずいぶんがっかりしてたみたい。
彼の中ではプロ野球イコール、ドラゴンズだったからね。
後になっていろんな人に
『何でドラゴンズに行かせなかったんや』って言われたけど、
ドラゴンズのスカウトは獲る気なかったな。
『内野ができれば……』って言ってたし。
こっちは、『篠塚二世』になります、
この子の打撃はねちっこくて、柔らかいですよ、
ってアピールしたんだけども。
そのスカウトは、イチローが活躍し始めたあと、
中国担当に配置換えになってしまった。

それで、イチローは順位は気にしてなかったけど、
オリックスということで、嫌だ、大学へ行くって言い出した。
私が当時の日大の監督と仲がよかったから、
獲ってくれるって言ってたんだよな。
でも、それはいかんぞ、って。私も工藤のとき
(公康=名電高在校時、社会人行きを明言するも、
'81年のドラフトで西武から6位指名を受けると一転してプロ入り)に
ゴタゴタして嫌な思いもしたからね。
サッカーのチーム行くわけじゃないんだから行け、って。
必要としてくれてるんやから行くべきだ、と。
で、納得してオリックスに行くわけです」


~「あの時点では、4位という評価は妥当だったと思うよ」~

「ただ、オリックスのスカウトの三輪田(勝利)さんも、
 あそこまでの選手になるとは思ってなかったみたい。
 私も正直、2、3年ファームでやって、
 3割ぐらい打てるバッターになればいいと思っていた程度で、
 あの時点では、4位という評価は妥当だったと思うよ。
 そうそう、あと契約の場で、
 1年目の年俸の提示額が420万だったんだけど、イチローの父親が、
 『シニ』で語呂が悪いと言って、金額を変えてもらったそうだよ」

そもそも、イチローは甲子園を目指してではなく、
プロ野球選手になるために愛工大名電を選んだのだという。

「普通の中学生だったら甲子園だよな。
 でも、彼ら親子は最初から目的が違った。
 その頃、うちは『プロ野球選手養成所』とか言われていて、
 すでに11人のプロ野球選手を輩出していた。
 だからこそ、うちを選んだ。
 私もハッタリで『任せとけ!』って言ったけど、
 入ってきた頃の身長は170センチだよ。
 140キロぐらいのボールを投げて、脚力もあって、
 ミートも抜群だったけど、どうなるかはわからんかった」

~「『センター前ならいつでも打てる』って豪語してた」~

 2年夏に3番打者として甲子園に出て、
 その頃から少しずつ注目されるようになったんかな。
 3年春も甲子園に出たんやけど、そのときは投手も兼ねていた。
 ピッチャーやっとった方がドラフトで指名される確率が高いからな。
 最後の夏は甲子園には出れんかったけど、
 決勝までいって7割近く打った(.643)。
 『センター前ならいつでも打てる』って豪語してた。
 その言葉通り、振りゃ、ヒット。
 三振なんか見たことない。見逃し三振をしたことはある。
 でもそのときも『審判の判定ミスだ』って最後まで認めなかった。
 決勝は東邦高校に負けたんやけど、試合後は、ケロッとしてた。
 やるだけのことはやったんやからと。
 県大会でしっかり成績を残して、
 あとはドラフトにかかればいい、って感じだったな」   
 


Number764号「プロ野球ドラフト秘話。」では、
 「運命の日を巡る6人の証言 その時、球史が動いた」として、
 イチロー選手の他、松井秀喜、小池秀郎、福留孝介、松坂大輔、
 田中将大の各氏・選手の話題を呼んだドラフトを
 6人の当事者が証言しています。  


プロ野球ドラフト秘話。
1965-2010
【ドキュメント】 KKドラフト 運命の一日
【当事者たちの証言】 野茂英雄/元木大介/小池秀郎/イチロー/
          松井秀喜/福留孝介/松坂大輔/田中将大/志村亮 ほか
          ドラフト変遷史&歴代1位指名選手一覧
【今季ドラフト予想】 斎藤佑樹&1位指名有力候補たち
【緊急レポート】 F1日本GP&ザッケローニ・ジャパン始動
【別冊付録】 Vリーグ開幕
特価:560円(税込)   


【筆者プロフィール 中村計氏】

1973年千葉県出身。ノンフィクションライター。
某スポーツ紙を経て独立。
『Number』(文藝春秋)、『スポルティーバ』(集英社)などで執筆。
『甲子園が割れた日 松井秀喜の5連続敬遠の真実』(新潮社)で
第18回(2007年度)ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。
他に『佐賀北の夏』(ヴィレッジブックス)、
共著に『早実vs.駒大苫小牧』(朝日新書)などがある。
『雪合戦マガジン』の編集長も務める。
趣味は、落語鑑賞と、バイクと、競艇。

イチロー流新調整術
2009年12月08日 (火) | 編集 |
2009年、米大リーグ、マリナーズ・イチロー(36)には
9年連続シーズン200安打の記録がかかっていた。
ウィリー・キーラー(オリオールズなど)の持つ
8年連続のメジャー記録を108年ぶりに更新できるか―。
日米の注目も集まっていた大事なシーズン。
実は、ひそかな『冒険』をしていた。
そのことを本人が明かしたのは、
10月4日の今季最終戦が終わった後だった。
  

『今年はマッサージを極端に減らしたんですよ』―。  

シーズン中のイチローは、試合前の『準備』に
驚くほど時間をかける。
本拠地シアトルでのナイターの日は、
試合開始の6時間前には球場入りし、ストレッチやマッサージなどで
体をほぐしてからチームの練習に加わる。
渡米後8年間、このルーチンは崩さなかった。
  

それを変えた。  

毎日1時間半かけていたマッサージを
『月に2回くらいしか、しなかった』と振り返る。
マッサージは体のケアのために欠かせなかった。
ただイチローは、ずっと微妙な違和感を感じていた。
『体がむくんで(打撃の)感覚が少しずれる』―。
今シーズン前、森本貴義トレーナーに、
そう相談した。


3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)後に
胃潰瘍を患って開幕8試合を欠場。
  
例年以上のペースで安打を量産するために、
打撃の感覚を優先したい気持ちもあったのだろう。
大記録がかかった年に、あえて新しい調整法に挑んだ。
  

効果は表れた。  


毎年ある先はスロースタートだが、4月から打率3割をキープ。
5月から6月に自己最長となる27試合連続安打もマークし、
球宴前の前半戦はメジャー9年目で自己最高の
3割6分2厘を残した。
  

ただ、心配していたことも起こった。
疲れを抜くため、マッサージの代わりに試合後にサウナに入ってきたが、
8月下旬に左ふくらはぎを故障して8試合欠場。
9月13日のレンジャーズ戦で200安打は達成したものの、
最終的な打率は3割5分2厘となり、
5年ぶりの首位打者を逃した。
  


しかし、イチローは故障も財産だったという。  
『(疲れがたまっていた)あの状態で、
 どうすればああなるかが、見えた』―。
新しい『準備』の仕方について、来季以降への可能性を
見出していた。
  

結果を残していれば、調整法など変えないのが普通だろう。
現状に満足せずに、絶えず『挑戦』する姿勢。
イチローの向上心の強さを改めて知った。


                読売新聞 フィーチャー2009より
                            霜田聖氏


不動グリップ 安打の秘密
2009年04月24日 (金) | 編集 |
マリナーズのイチローが、張本勲氏の日本プロ野球記録
『3085』を日米通算で超えた。
米国で記録更新に立ち会い、帰国した張本勲氏が21日、
イチローについて、語った。

               聞き手・荒井秀一氏

シアトルでは、記録保持者の張本が来ている、と
球場の電光掲示板で紹介を受けました。
観客が立って拍手をしてくれて、男冥利に尽きましたね。
記録を抜かれるのは、そりゃ、うれしいことではありません。
でも、彼のおかげで、そういう経験が出来たわけですから、
今は、感謝したいぐらいの気持ちです。
  


彼のフォームの特徴は、打ちにいっても、
バットを持つグリップが動かないことです。
  
私や川上(哲治)さん、ワンちゃん(王貞治)、長嶋(茂雄)さんに
しても、タイミングをとるために少しは動くんです。
遠くへ飛ばしたいからリズムをとるんですね。
  
しかし、彼は飛ばす必要がない。
正確さを考えているから、グリップが動かないんです。
  


もう一つは、ボールを見ている時間が非情に長い。  
これは打者として一番、利点があります。
長ければ長いほど、曲がる球や落ちる球に対応が出来ます。
彼の場合、投手寄りに体が動きながら、
見ている時間も長い。
こんなバッターは、見たことがありません。
  


胃潰瘍を患ったイチローには今回、
『君のように精神が強い男でも、胃に負担がかかるくらい
 深刻に考えるのか』と声をかけました。
すると、彼は
『私も普通の神経ですから』と答えました。
やはり、彼は彼で神経質なのかと思いましたね。
  
でも、神経質の方が、どこの業界でも大成する人は多いんです。
豪快な人は少し、油断するところがありますから。
私もワンちゃんも川上さんも神経質です。
不安なものだから、日夜、コツコツ、
練習しないと気が済まない。
それで力がつくんです。
  


イチローには、ピート・ローズの大リーグ最多安打記録
『4256』を抜いてもらいたい。(あと1167本)
彼も今、35歳。
6年ぐらい、200本を打ち続けないといけないから、
確かに困難ですが、
彼はこれまで難しいと思われたことをやってきた選手です。
だから、期待しています。
4000本打ったらまた、『大あっぱれ』ですよ。

                  4月22日 読売新聞 スポーツ面より
 
同僚・城島が見た『イチローさんの凄さ』
2009年04月22日 (水) | 編集 |
これがイチローさんの真実―。
マリナーズの城島健司捕手(32)が、
日本選手最多の3086安打を達成した
同僚イチローの“凄さ”を語った。
自身は右太もも肉離れで、入れ替わるように
故障者リスト入りしたが、
『天才の理解者』の貴重な証言だ。

【3086安打】
周りは(イチローさんが)簡単に打っているように
見えるだろうが、
本人は物凄くプレッシャーを感じていると思う。
でも、後ろ姿からはそれを感じさせない。
嬉しい記録だと思うが、当たり前のようにやる
格好良さがある。

【ストイック】
たまに感じるのは、“鈴木一郎”はイチローという選手を
物凄く客観的にとらえている。
だから、イチローさんが私服で野球のことをしゃべっている時、
『おれが』ではなく『彼はね』と言いそうな雰囲気がある。
イチローという選手は、
クラブハウスでユニホームを脱ぎ、球場を出るまで
イチロー選手であり続けようとしている。
選手って、調子が悪かったりすると、
今日やらなきゃいけないことも『やらなくていいか』
みたいなところがある。
逆に調子がいいと、どんどんトレーニングをやりたくなる。
でも、イチローさんは、
『彼は』っていう視点で見ているから、
今日やろうと決めたことはしっかりやるし、
調子が良くても悪くても、やらなくてもいいことはやらない。
無駄が省け、ストイックな毎日にもつながっている。

【的外れな批判】
イチローさんの(チームプレーをあえて否定するような)
コメントというのは、周りから見たら『何でだ?』と
なるかもしれない。
でも、自分にプレッシャーをかける言葉でもある。
米国人は日本の武士道みたいなものが分からない。
成績がずば抜けているから、どうしても自分のことだけを
しておけばいいのか、っていう変な見方をされる。
あの言葉が、どれだけ自分に対してのプレッシャーなのか、
ということが分かっていない。

【リーダーシップ】
最初、イチローさんとは(チームを見つめる)視点が
合わないのかと思ったけど、違う。
(見ているところが)一緒だと感じた。
結構、いろんなところを見ている。
それがリーダーシップなんじゃないかな。
リーダーシップがない人は、自分のこと以外見ていない。
イチローさんが普段から僕に
『ジョー、こうなっているよ』とは絶対に言わない。
僕も求めていないから。
でも、困ったときは、
『こうなっているよ』って冷静に判断して指摘してくれる。
それが本当のリーダーシップだと思う。


          サンケイスポーツより