息子と共に甲子園を夢見る野球大好き一家です! プロ野球・甲子園はたまた大学野球などの日々気になる記事を取り上げて、野球界を盛り上げていきます! 
耐える男の復活快投劇
2008年02月03日 (日) | 編集 |
『少しでも体を動かしておきたかったから』―。
夕方の便で自主トレの地・サイパンへ向かった先月9日も
寸暇を惜しみ、昼過ぎまでナゴヤ球場で汗を流した
中日・山井大介(29)。


中日が昨秋、53年ぶりの日本一を決めた第5戦。
自慢の快速球と独特のスライダーがさえ渡った。
先発し、8回を一人の走者も許さなかった。
9回を岩瀬に譲ったため、シーズン史上初の
完全試合は幻となったが、
逆にファンの脳裏に焼き付く『記憶に残る』快投となった。
  
 

昨季後半、復活のマウンドを踏んだ。  
2005年のシーズン終盤、右肩を痛め、翌年は一軍のマウンドに
立つことは叶わなかった。
『もう球威が戻らないのでは』という葛藤を乗り越えられたのは、
トレーナー、チームメイトの支えだった。
  
『期待に応えたい』とリハビリに耐え、7月に一軍へ。
好投しても報われない中、7度目の先発の8月21日、
2年ぶりの白星を手にした。
9月には月間MVPも獲得、6勝(4敗)を挙げた。 
  


日本シリーズの快投後に、迎えるシーズンという意味では
2005年と重なる。
  
この年の開幕前、『目標は12勝』と数字を挙げた。
だが、勝負どころで痛打を浴び、わずか3勝。
シーズン終盤に右肩を痛め、故障との戦いが始まった。
  
12勝の理由は立浪からの年賀状だった。
チームリーダーからは『12勝しろよ』と書き添えてあった。
『具体的な数字を頂いて嬉しかった』と振り返る。
肩痛を乗り越えた今年の年賀状には『頑張れ』とだけ
添えられていた。
短い言葉に、立浪の過剰な重圧をかけまいとする気持ちが
伝わってきた。
  
『嬉しかった』としみじみとした表情で言う。


故障の不安が完全に消えたわけではない。
自主トレは、やはり肩の不安と戦いながら、エースの座を守り
続ける川上と同じサイパンを選んだ。
中日の先発投手陣はエースの川上が32歳で、
26歳の朝倉らが次世代。
5月に30歳になる右腕は中間にあたる。
『自分が背中で(若手を)引っ張るとは言えない。
 1年間ローテーションを守ることが1番の目標。
 そうすれば、結果もついてくる』―。
  
故障を糧に、人間的にも大きくなった右腕は、
白星を重ねることで後輩を引っ張り、
先輩を支えようと考えている。

 
意外と“気にしない”な落合監督
2007年11月08日 (木) | 編集 |
 大胆な割りに、意外と“気にしない”のだ。
 中日の落合監督である。
 
 現役時代にこんなことがあった。
 顔なじみの記者が色紙を持ってサインを求めたが、
 それこそとりつくしまのないような無愛想さで断った。
 怒った記者が目の前で色紙を丸めて帰ってしまうと
 『試合前はサインしないって決めているんだよ』と
 慌てた顔を見せてしまう。
 『本人がダメ、と言ったらしようがない』

 あと3人で完全試合達成の山井から9回に守護神・岩瀬に
 スイッチした日本シリーズの采配に、
 賛否両論が巻き起こった。
 だが、批判の多さを気にしたのか、落合監督は交代の
 理由を『本人の申告』と後日談で明かした。
 それならもし、山井が『ダメ』と言わなければ、
 続投だったのだろうか。

 そうではないはずだ。
 監督の頭には
 『勝ち試合なら最後は岩瀬』という“決め”があったはずだ。
 
 
 89年に落合監督はノーヒットノーランの夢破れた
 巨人・斎藤にとどめを刺すサヨナラ3ランを放っている。
 8回まで中日打線を完璧に抑えていた斎藤が、
 9回に浴びた初安打から一気に崩れて
 最後はその3ランで白星すら失ってしまった。

 野球の怖さ。
 ましてや1点差のシリーズでは何が起こるか分からない。
 『監督で勝つ試合は年に1試合か2試合だが、
  負ける試合はいくらでもある』と言われる。
 ましてや山井はマメをつぶして完全な状態ではなかった。
 勝つことにこだわれば、答えは1つ。
 最も確率の高い戦略として、岩瀬投入は当然で、
 あとは他の監督では難しいその大胆采配を
 落合監督が振るうかどうかだった。


 『あそこで何食わぬ顔で抑えて帰ってきた岩瀬を
  もっと評価してもいい』と落合監督。
 確かにあの交代の瞬間、『打たれたら面白い』と
 思ったファンも多かったはずだ。
 その特殊な状況、特別な重圧を跳ね除け
 胴上げ投手となった岩瀬を思えば、
 落合監督はゴタゴタ言わず
 『あそこは岩瀬投入以外にないだろう』と
 言い切ってもらいたかった。


  サンケイスポーツ 鷲田康 『球界インサイドリポート』より
どん底から這い上がった男
2007年10月29日 (月) | 編集 |
 昨年と同じカードになった日本シリーズ
 『日本ハムVS中日』が始まった。
 新庄、小笠原、福留が両軍のスタメンから姿を消す中、
 気になる新顔は34歳の中村紀。
  
 昨年1勝4敗で敗れた中日が今年はどうなるか、  
 カギを握る一人だ。

 昨オフ、オリックスを自由契約になり、
 今年2月に育成選手として中日入団。
 開幕前に支配下契約(年俸600万円)を結ぶと、
 レギュラーシーズンで打率.293、20本塁打、79打点の
 成績を残した。
 ケガで離脱した福留の穴を埋め、後半はクリーンアップで
 活躍。チームをクライマックスシリーズへと導いた。


 勝利への貢献もさることながら、その変身ぶりに
 驚かされた。
 落合監督も心配していた“お山の大将”的な
 振る舞いを封印。
 普段の練習から、真摯な姿勢を貫いた。
 奇抜な髪型もやめて、1年を通して丸刈りに。
 中村紀の茶髪をこの欄で批判したことがある筆者も
 正直見直した。


 ただでさえ、今年は
 『元オリックスの選手がブレークする年』だ。
  
 楽天・山崎武、巨人・谷、ロッテ・早川らもシーズンを
 盛り上げたが、最後まで残ったのが中村紀。
  
 今季最下位の古巣に、晴れ舞台での雄姿を
 見せ付けようとしている。
 また、ともに米大リーグとの苦い関係を持つ
 日本ハム・稲葉(ヤクルトからFAでのメジャー移籍失敗)
 との再戦も見もの。
 セ・パの所属が入れ替わって、6年ぶりに日本シリーズで
 顔を合わせる。


 中村紀は、球団創設以来55年間日本一と縁がないまま
 消滅した『近鉄の血を引く男』でもある。
 中日に53年ぶりの日本一をもたらすことで、
 叶わなかった夢の代わりにできるか。
 生まれ変わったノリの再チャレンジに注目したい。


     サンケイスポーツ 10/27付け 『甘口辛口』より
                             山根俊明氏


 昨年、ある番組に中村紀が苦渋の思いで語っている場面を
 見た。  
 『伊勢神宮で、ある程度の金額を奉納し、本当に野球を愛して
  いるのなら、謙虚な心で初心に戻り、どんな条件でも
  受け入れなさい』―。
 と、ある有名な方がアドバイスしていました。
 その通りにしたのでしょうか。
 今に至っているように思います。
 童もすがる思いで、
 当時の中村紀は人目もはばからず打ち明けていました。
 

 どん底から這い上がる時のパワーは計り知れないものだと
 思いますし、その殻を割ることができない選手の方が多い中、
 よくぞここまで!!と拍手したいです。
 “お山の大将”のイメージが強かったので、
 私も正直ここまでこれる選手とは思えませんでした。
 

 今の背番号『99』。
 近鉄に入団した初めてのユニホームには『66』。
 初心に戻って、その時の思いもひっくり返し、謙虚に
 チームの為に貢献している中村紀選手。
 落合監督に救われ、ここまでこれたことに感謝し、
 日本シリーズ優勝目指して頑張って欲しいです。
 この気持ちを忘れて欲しくないですよね。