2008年06月23日 (月) | 編集 |
このところ絶好調のノムさんの“つボヤキ”が毎日楽しみだ。
18日の阪神戦で楽天・野村監督は1969年に
南海の選手兼任監督に就任以来、
監督通算1454敗の最多記録となった。
前日、三原脩氏の1453敗に並ぶと
『勲章だよ。悔しかったらやってみい』と言い、新記録には
『これは不滅だな。名を残すよ。汚名を』ときた。
数々の語録の中で最近では、なんと言っても、
2点差なのに盗塁死で試合終了になった先月末の
巨人戦で出た
『バッカじゃなかろか、ルンバ!』が傑作中の傑作だろう。
負けた阪神戦での
『うちのストッパーはストップウオッチ。
押してみないと分からない』も、お見事である。
『ボヤいているうちは元気だよ。
理想と現実のギャップがボヤキだ』というのが、
達者なのは口だけではない。
75歳から後期高齢者と勝手に線引きし、
何事も年寄りはダメ、若ければいいという悪しき風潮が
はびこる中、 72歳で若い監督と
張り合ってよく頑張っているものだ、と頭が下がる。
年齢だけで人の能力は測れないといういい見本だろう。
ノムさんを取り上げた先月末の
NHKテレビ『わたしが子どもだったころ』を見て、
かつて同じ釜のメシを食ったサンケイスポーツ専属評論家
江本孟紀氏はブログにこう記した。
『出会って36年たった今、やっと本当の
“野村さん”を理解でき、感動で涙が止まらなかった。
あの有名なボヤキも暗さも毒舌もすべて、
日本海の網野町(京都)という町で育った中で形成され・・・』―。
最後に、
『本物の“ハングリー野郎 野村克也”は
やはり偉大だ』と結んだ。
あと何敗するのか見当も付かないが、それこそ命の続く限り
ノムさんは現場にいてボヤキ続けてほしいものだ。
サンケイスポーツ 『甘口辛口』より
今村忠氏
18日の阪神戦で楽天・野村監督は1969年に
南海の選手兼任監督に就任以来、
監督通算1454敗の最多記録となった。
前日、三原脩氏の1453敗に並ぶと
『勲章だよ。悔しかったらやってみい』と言い、新記録には
『これは不滅だな。名を残すよ。汚名を』ときた。
数々の語録の中で最近では、なんと言っても、
2点差なのに盗塁死で試合終了になった先月末の
巨人戦で出た
『バッカじゃなかろか、ルンバ!』が傑作中の傑作だろう。
負けた阪神戦での
『うちのストッパーはストップウオッチ。
押してみないと分からない』も、お見事である。
『ボヤいているうちは元気だよ。
理想と現実のギャップがボヤキだ』というのが、
達者なのは口だけではない。
75歳から後期高齢者と勝手に線引きし、
何事も年寄りはダメ、若ければいいという悪しき風潮が
はびこる中、 72歳で若い監督と
張り合ってよく頑張っているものだ、と頭が下がる。
年齢だけで人の能力は測れないといういい見本だろう。
ノムさんを取り上げた先月末の
NHKテレビ『わたしが子どもだったころ』を見て、
かつて同じ釜のメシを食ったサンケイスポーツ専属評論家
江本孟紀氏はブログにこう記した。
『出会って36年たった今、やっと本当の
“野村さん”を理解でき、感動で涙が止まらなかった。
あの有名なボヤキも暗さも毒舌もすべて、
日本海の網野町(京都)という町で育った中で形成され・・・』―。
最後に、
『本物の“ハングリー野郎 野村克也”は
やはり偉大だ』と結んだ。
あと何敗するのか見当も付かないが、それこそ命の続く限り
ノムさんは現場にいてボヤキ続けてほしいものだ。
サンケイスポーツ 『甘口辛口』より
今村忠氏
2008年05月23日 (金) | 編集 |
マー君の恩師、奥村幸治氏(宝塚ボーイズ監督)だから
知っている、マー君のとっておき話を
今回は載せてみます。
(Hit&runより)
ピンチの時や、バッティングカウントの時は、基本は変化球。
将大には、中学時代から、このことを徹底させていました。
うちの選手には、元オリックスで、メジャーでも活躍された
長谷川(滋利)さんの『0−3作戦』の話をよくしているんです。
どういうことかというと、
手強い打者と対戦するときは、0−3にしてしまえばいいんだと。
0−3になったら、だいたい1球は待つ。
だから、そこで自分の得意な変化球で簡単にストライクが取れる。
長谷川さんや将大だったら、スライダーですよね。
カウントは1−3。
このカウントなら、打者はまだ8割方、真っ直ぐを待っている。
だからもう1球、変化球でストライクを取る。
そうして2−3にしたら、相手も相当考えますよね。
そろそろ真っ直ぐか、それともまた変化球かと。
そこまで考えさせられたら投手の勝ちなんですよ。
将大は今でも0−3になっても、決して慌てません。
むしろ、そこからが勝負だ、くらいの投球をしています。
知っている、マー君のとっておき話を
今回は載せてみます。
(Hit&runより)
ピンチの時や、バッティングカウントの時は、基本は変化球。
将大には、中学時代から、このことを徹底させていました。
うちの選手には、元オリックスで、メジャーでも活躍された
長谷川(滋利)さんの『0−3作戦』の話をよくしているんです。
どういうことかというと、
手強い打者と対戦するときは、0−3にしてしまえばいいんだと。
0−3になったら、だいたい1球は待つ。
だから、そこで自分の得意な変化球で簡単にストライクが取れる。
長谷川さんや将大だったら、スライダーですよね。
カウントは1−3。
このカウントなら、打者はまだ8割方、真っ直ぐを待っている。
だからもう1球、変化球でストライクを取る。
そうして2−3にしたら、相手も相当考えますよね。
そろそろ真っ直ぐか、それともまた変化球かと。
そこまで考えさせられたら投手の勝ちなんですよ。
将大は今でも0−3になっても、決して慌てません。
むしろ、そこからが勝負だ、くらいの投球をしています。
2008年05月01日 (木) | 編集 |
不振のため2軍落ちしていた楽天・一場靖弘投手(25)。
先発が足りない状況で1軍昇格が決まった。
ローテの谷間となる今日のオリックス戦に先発する。
好調な先発陣にあって開幕ローテでただ一人、
未勝利なのが一場。
先月8日の日ハム戦では、序盤に7点のリードを
もらいながら突如制球を乱し、
3回途中でまさかのKO。
『7点もらって信じられない』と野村監督はあきれ顔で
2軍行きを通達。
それ以来の1軍登板となる。
野村監督から『心の病では?』と心配された一場は、
福島大学の教授のもとに通い、
カウンセリングを受けた。
『「何も考えるな」ということでした。
確かに結果が出ている時は何も考えず、
見下ろしてマウンドに立っていた』―。
いい意味で頭を空にする“カラッポ投法”が、
一場の新スタイルだ。
カウンセリング後は、2軍戦で2試合に先発し、
16回を1失点。
成果は表れている。
『自分にとって第2の開幕です。
周りの投手が調子いい?
そういうのは気にしません』―。
と、早速無心(?)の一場。
この日の練習では明るい表情を見せていたが、
果たして心の闇は本当に晴れたのか。
今日、真価が問われることになる。
先発が足りない状況で1軍昇格が決まった。
ローテの谷間となる今日のオリックス戦に先発する。
好調な先発陣にあって開幕ローテでただ一人、
未勝利なのが一場。
先月8日の日ハム戦では、序盤に7点のリードを
もらいながら突如制球を乱し、
3回途中でまさかのKO。
『7点もらって信じられない』と野村監督はあきれ顔で
2軍行きを通達。
それ以来の1軍登板となる。
野村監督から『心の病では?』と心配された一場は、
福島大学の教授のもとに通い、
カウンセリングを受けた。
『「何も考えるな」ということでした。
確かに結果が出ている時は何も考えず、
見下ろしてマウンドに立っていた』―。
いい意味で頭を空にする“カラッポ投法”が、
一場の新スタイルだ。
カウンセリング後は、2軍戦で2試合に先発し、
16回を1失点。
成果は表れている。
『自分にとって第2の開幕です。
周りの投手が調子いい?
そういうのは気にしません』―。
と、早速無心(?)の一場。
この日の練習では明るい表情を見せていたが、
果たして心の闇は本当に晴れたのか。
今日、真価が問われることになる。
2008年02月20日 (水) | 編集 |
サンケイスポーツの評論家がキャンプ地を訪問。
監督や選手にインタビューするコーナー。
今回は、江本孟紀氏(60)が、楽天・野村克也監督(72)を
久米島で直撃!
怖いものなしのエモやんだが、
南海時代の監督でもあるノムさんの“毒舌”にタジタジ。
それでも集大成と位置づけるシーズンを前に、
『ノムラの本音』に迫っています!
エモやん)去年は楽天を5位に予想したので、今年は3位で
どうです?監督にプレッシャーをかけて。
野村監督)俺の前で5位とは言えないよな。
エモやん)投手陣はどうですか?
野村監督)マーくん(田中)は2年目のジンクスは
吹き飛ばしちゃうと思うね。
問題は岩隈ですよ。
シーズンの中でエースという存在でいてくれないと
機能しないし。
エモやん)去年はケガが・・・。
野村監督)最近の選手はよく“違和感”って言うやろ。
なんやそれ?
痛いのか、かゆいのか?
エモやん)昔の話で申し訳ないけど、ボクなんか南海時代の
4年間は毎年200回。監督に相当、酷使されたけど
壊れていませんよ。
野村監督)いい投げ方したら壊れないんだよ。
まぁ、君からも色々学んだよ・・・。
屁理屈は言うしな。
エモやん)ボクのことはいいですから・・・。
野村監督)お前と江夏と門田に鍛えられたから怖いものはないよ。
今の選手はかわいいもんだ。
エモやん)それはそうと、戦力は揃っていますか?
野村監督)なんとか戦える気はしている。
他球団も補強らしい補強をしていないから、
みんな戦力ダウンだろう。
ソフトバンクも開幕に何人か間に合わないみたいだし・・・。
だからチャンスかな。
エモやん)先発ローテは?
野村監督)去年は岩隈、一場が戦力にならずに、それでも4位に
なったから希望的観測は持っているよ。
長谷部も面白い。
エモやん)打線は?
野村監督)いい打線を揃えればいいってわけじゃないことは、
巨人が証明した。
野球は苦しい時の1−0で勝つエースさえ作れば、
大負けしないんだよ。
エモやん)山崎武がいますよ。
野村監督)山崎はよく頑張ったが、今年は目の色が違う。
去年の成績を“たまたま”と言われたくない気持ちが
あるみたいだ。
野球への取り組み方が変わったと話していたよ。
エモやん)若い連中にもいい影響を与えますね。
野村監督)考えて苦しめと。
考えないやつは感覚の野球になって、
指導者になってから苦しむ。
「考えて野球せぇ!」が
今年のキャンプのキャッチフレーズだよ。
根性はいらん!
エモやん)話を聞いてると優勝も狙えますね。
野村監督)Aクラスに入ればな。
短期決戦なんてものは、なんとかごまかせる。
得意とは思わないけど好きなんだよ。
エモやん)今年は五輪もあってその期間よそは選手を
取られますし。
野村監督)うちには(五輪スタッフは)来なかったよ、誰も。
呼ばれないからそういう戦力ダウンはないんだよ。
だから、いろんな意味でチャンスあるなと。
エモやん)ここまで聞いたら優勝宣言みたいなもんですね。
野村監督)宣言なんてしていない。
チャンスだ、と言っただけだ。
宣言は絶対にしない。
逃げ道は作ってあるんだよ、ムフッ・・・。
エモやん)そんなこと言わないで。
野村監督)“言い訳は進歩の敵”だから、言い訳はしない。
言い訳と逃げ道は違うんや。
≪エモやん 取材後記≫
最後まで“優勝”とはいわんかったな、野村さんは。
とはいえ、今季の楽天は面白い存在になりそうやね。
根拠は投手陣。
田中は体が絞れたのか、ちょっと線が細く感じられたけど、
ブルペンで見た限り岩隈がいい球を投げていた。
去年は裏切ったけど、今年は野村さんも期待しているみたいや。
ローテーションは2人の軸がいれば、案外なんとかなるもの。
田中と岩隈がローテを守りきれば、そこそこにはなるよ。
福盛がメジャーに移籍して抑え投手を作らないといかんけど、
いなければそれなりに出てくるもの。
青山かドミンゴあたりを考えているようやった。
球団も創設4年目、
ファンが期待していることも監督は十分に分かっていた。
そろそろ結果が出るころやね。
監督や選手にインタビューするコーナー。
今回は、江本孟紀氏(60)が、楽天・野村克也監督(72)を
久米島で直撃!
怖いものなしのエモやんだが、
南海時代の監督でもあるノムさんの“毒舌”にタジタジ。
それでも集大成と位置づけるシーズンを前に、
『ノムラの本音』に迫っています!
エモやん)去年は楽天を5位に予想したので、今年は3位で
どうです?監督にプレッシャーをかけて。
野村監督)俺の前で5位とは言えないよな。
エモやん)投手陣はどうですか?
野村監督)マーくん(田中)は2年目のジンクスは
吹き飛ばしちゃうと思うね。
問題は岩隈ですよ。
シーズンの中でエースという存在でいてくれないと
機能しないし。
エモやん)去年はケガが・・・。
野村監督)最近の選手はよく“違和感”って言うやろ。
なんやそれ?
痛いのか、かゆいのか?
エモやん)昔の話で申し訳ないけど、ボクなんか南海時代の
4年間は毎年200回。監督に相当、酷使されたけど
壊れていませんよ。
野村監督)いい投げ方したら壊れないんだよ。
まぁ、君からも色々学んだよ・・・。
屁理屈は言うしな。
エモやん)ボクのことはいいですから・・・。
野村監督)お前と江夏と門田に鍛えられたから怖いものはないよ。
今の選手はかわいいもんだ。
エモやん)それはそうと、戦力は揃っていますか?
野村監督)なんとか戦える気はしている。
他球団も補強らしい補強をしていないから、
みんな戦力ダウンだろう。
ソフトバンクも開幕に何人か間に合わないみたいだし・・・。
だからチャンスかな。
エモやん)先発ローテは?
野村監督)去年は岩隈、一場が戦力にならずに、それでも4位に
なったから希望的観測は持っているよ。
長谷部も面白い。
エモやん)打線は?
野村監督)いい打線を揃えればいいってわけじゃないことは、
巨人が証明した。
野球は苦しい時の1−0で勝つエースさえ作れば、
大負けしないんだよ。
エモやん)山崎武がいますよ。
野村監督)山崎はよく頑張ったが、今年は目の色が違う。
去年の成績を“たまたま”と言われたくない気持ちが
あるみたいだ。
野球への取り組み方が変わったと話していたよ。
エモやん)若い連中にもいい影響を与えますね。
野村監督)考えて苦しめと。
考えないやつは感覚の野球になって、
指導者になってから苦しむ。
「考えて野球せぇ!」が
今年のキャンプのキャッチフレーズだよ。
根性はいらん!
エモやん)話を聞いてると優勝も狙えますね。
野村監督)Aクラスに入ればな。
短期決戦なんてものは、なんとかごまかせる。
得意とは思わないけど好きなんだよ。
エモやん)今年は五輪もあってその期間よそは選手を
取られますし。
野村監督)うちには(五輪スタッフは)来なかったよ、誰も。
呼ばれないからそういう戦力ダウンはないんだよ。
だから、いろんな意味でチャンスあるなと。
エモやん)ここまで聞いたら優勝宣言みたいなもんですね。
野村監督)宣言なんてしていない。
チャンスだ、と言っただけだ。
宣言は絶対にしない。
逃げ道は作ってあるんだよ、ムフッ・・・。
エモやん)そんなこと言わないで。
野村監督)“言い訳は進歩の敵”だから、言い訳はしない。
言い訳と逃げ道は違うんや。
≪エモやん 取材後記≫
最後まで“優勝”とはいわんかったな、野村さんは。
とはいえ、今季の楽天は面白い存在になりそうやね。
根拠は投手陣。
田中は体が絞れたのか、ちょっと線が細く感じられたけど、
ブルペンで見た限り岩隈がいい球を投げていた。
去年は裏切ったけど、今年は野村さんも期待しているみたいや。
ローテーションは2人の軸がいれば、案外なんとかなるもの。
田中と岩隈がローテを守りきれば、そこそこにはなるよ。
福盛がメジャーに移籍して抑え投手を作らないといかんけど、
いなければそれなりに出てくるもの。
青山かドミンゴあたりを考えているようやった。
球団も創設4年目、
ファンが期待していることも監督は十分に分かっていた。
そろそろ結果が出るころやね。
2008年01月30日 (水) | 編集 |
口数が多い方ではない。
野村監督に『無言会会長』と揶揄されることもある。
選手会長として2年目を迎える楽天・高須洋介(31)。
『今でも“オレでいいのかな”と自問自答しながらやっている』
と苦笑いする。
自他共に認めるように、
言葉でチームを引っ張るタイプではない。
『引っ張るというよりも、自分も結果を残していくしかない。
プロなんで、それぞれやらなければならないことは
分かっているはずだし』―。
口よりも背中で引っ張っていくタイプだ。
寡黙だからこそ、一言が仲間の胸を打つこともある。
昨シーズン初め、投手の松崎が一昨年のデビューから数えて
11連敗を喫し、プロ野球のワースト記録に並んだ。
自信喪失のどん底に陥った若手に、
ロッカールームで、あえてこう高須は言葉をかけた。
『記録作っちゃえよ』―。
真意をこう説明する。
『良い時もあれば悪い時もあるんで、ある程度、
開き直ってやることが大事なんじゃないかなと思って。
頑張れよ、と言っても、みんな頑張っているわけだから』―。
この言葉で楽になれたという松崎は、
5月18日のロッテ戦で初勝利を挙げ、
不名誉な新記録を免れた。
『必殺仕事人』―。
野村監督に、そう呼ばれることもあった。
得点圏打率は一昨年の3割7分8厘に続き、
昨年も3割8分6厘で、2年連続のリーグトップ。
ここぞという場面で、ことごとく期待に応えた。
『塁に出る人がいて、送る人がいて、そうして回ってきたチャンスで
(走者を)かえさなければ、その人あちの仕事も無になる。
そういう思いも加味して、打席に立って、まず振ること。
結果は、ボクの中では問わない。
やるだけやってダメなら、もう仕方ない』―。
それが、勝負強い打撃の極意だ。
球団発足4年目。
『初年度と違って、上とも対等に戦える、
もうちょっと頑張れば(Aクラスに)行けるというのは、
みんな思っている』―。
クールなポーカーフェイスの下に、熱い思いを秘める。
それが『必殺仕事人』の流儀だ。
野村監督に『無言会会長』と揶揄されることもある。
選手会長として2年目を迎える楽天・高須洋介(31)。
『今でも“オレでいいのかな”と自問自答しながらやっている』
と苦笑いする。
自他共に認めるように、
言葉でチームを引っ張るタイプではない。
『引っ張るというよりも、自分も結果を残していくしかない。
プロなんで、それぞれやらなければならないことは
分かっているはずだし』―。
口よりも背中で引っ張っていくタイプだ。
寡黙だからこそ、一言が仲間の胸を打つこともある。
昨シーズン初め、投手の松崎が一昨年のデビューから数えて
11連敗を喫し、プロ野球のワースト記録に並んだ。
自信喪失のどん底に陥った若手に、
ロッカールームで、あえてこう高須は言葉をかけた。
『記録作っちゃえよ』―。
真意をこう説明する。
『良い時もあれば悪い時もあるんで、ある程度、
開き直ってやることが大事なんじゃないかなと思って。
頑張れよ、と言っても、みんな頑張っているわけだから』―。
この言葉で楽になれたという松崎は、
5月18日のロッテ戦で初勝利を挙げ、
不名誉な新記録を免れた。
『必殺仕事人』―。
野村監督に、そう呼ばれることもあった。
得点圏打率は一昨年の3割7分8厘に続き、
昨年も3割8分6厘で、2年連続のリーグトップ。
ここぞという場面で、ことごとく期待に応えた。
『塁に出る人がいて、送る人がいて、そうして回ってきたチャンスで
(走者を)かえさなければ、その人あちの仕事も無になる。
そういう思いも加味して、打席に立って、まず振ること。
結果は、ボクの中では問わない。
やるだけやってダメなら、もう仕方ない』―。
それが、勝負強い打撃の極意だ。
球団発足4年目。
『初年度と違って、上とも対等に戦える、
もうちょっと頑張れば(Aクラスに)行けるというのは、
みんな思っている』―。
クールなポーカーフェイスの下に、熱い思いを秘める。
それが『必殺仕事人』の流儀だ。






